国勢調査が分からない、国勢調査員が信用できない方々を思いつつ

国勢調査員が訪れてきたら、迷いもなく、何も疑わずに封筒をもらって回答する方が多いと思います。しかし、突然知らない人が玄関にやってきて、「国の重要な調査を行っています」等と言われても、なんらかの不信感を抱く方も少なくないでしょう。特に、日本語がよく分からない、調査員の説明が通じない外国人のことを思うと…

ここで、一つのエピソードをシェアーします。

先週、国勢調査員として努めている知り合いが、自分の近所に住んでいる外国の方に全く拒否されてしまいました。一応、その方は日本語が話せますが、国勢調査のこともよく分からなくて、調査員の顔も知らなくて、なんらかの詐欺ではないかと恐れていたようです。

大変困っていた国勢調査員の知り合いが私のところに来て、「一緒に行って、その外国の方に国勢調査のことを英語で説明してくれないか」と、私に依頼しました。私も初めて会う方なので、私が色々言っても話しを聞いてくれないかも知れないと思いつつ一緒に行きました。

最初は、その方は私にも多少冷たく対応していました。いくら外国人同士であっても、私も見知らぬ人だったから当然なことでしょう。しかし、自分の職場のIDも見せて、名刺も渡し、10分〜20分の間に話をしているうちに、その方の不信感がやっと溶け、協力してくれるようになりました。

なぜ溶けて信用してくれるようになったのかというと、次の理由を挙げられると思います。

実は、その方は年輩の方で、日本語がかなりできたとしても、慣れていない話題(国勢調査等のような話題)でしたので、話し全体の上に霧がかかっているような感覚に陥り、不安になっていたことでしょう。そこで、自分の母国語で話しができたら、霧が晴れて、もう少し透き通った気持ちになったのではないかと思います。

しかし、その方が自分の母国語で説明を聞くことができたとしても、一方的な説明だけでは納得しなかったと思います。説明を受けた上で、自分が懸念していることを十分に表明し、それを私たちに真剣に受け止めてもらっているのだと分かった時に、問題が解消し始めたように思います。

短い時間でしたが、お互いが相手の主張を真剣に聞き入れながら、すなわち、双方向のコミュニケーションをとりながら、ちょっとした信頼感が生まれたのではないかと思います。そのちょっとした信頼感で、少なくても次のステップを取ることができました。

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日本の国勢調査についてのサイトで、幾つかの言語で在日外国人向けの説明が掲載されているサイトもありましたが、消されてまったようです。ということで、私も以前、このページでシェアーしていたリンクを消しました。

But nothing is better than person-to-person. 次回の国勢調査の時に、外国の親友や知り合い、近所の方や仕事場の方等と話す機会があれば、国勢調査について話してみてください。そして、彼らがあまり国勢調査のことが分からないようでしたら、少し説してくだされば、国勢調査や調査員に対する不安が少し軽減するでしょう。

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